ことばのいずみ
2023年10月
おりおりのことばを、月ごとにお届けいたします
渇きをうるおす、ひと雫となりますように。








聖書


すべての人と平和を、

また聖なる生活を追い求めなさい。

聖なる生活を抜きにして、

だれも主を見ることはできません。

        ヘブライ 12章14節  
 
 
 


       【 お知らせ 】

ホームページを今月より再開いたしました。

新型コロナ感染では、今年の5月に「感染症5類」になり、人々の生活も変わりました。

マスク着用、アルコール消毒など自由になり,リモートより対面で、直接お会い出来る状況

になったわけですが、しかし、新型コロナウイルスは収束したわけでもなく、類似の感染症

も増え、気を付けて生活していきたいものです。           
          

   そして私たちは、私達は世界の中で戦争が起こっていることを、忘れてはなりません。

その人々のため、世界の平和、人々の平安と慰め、これからの生きる力を与えてくださいま

すよう、祈っていきたいと思います。

   きぼうのダイヤル・埼玉は、必要に思ってくださる皆様のため、今まで通り、相談員

が電話の前で待機して、お待ちしています。
  

『戦慄のヤキトリ』

 
 ある教会のバザーを手伝いに行ったときのこと。教会に着くなり、ヤキトリ屋を任されまし

た。「炭とバーべキューコンロはそこにあるから」と、うちわと軍手を渡されました。

責任重大なポジションの割に雑な指示。教会のこういうところ、嫌いではありません。

 ひとりで準備していると、声をかけてくださった方がありました。「もしよろしければ、

やり方を教えてくださいませんか」お手伝いをしてくださるというのです。私は喜んで、その

方に火のおこし方とヤキトリの焼き方を教えました。櫛目の通った白髪と穏やかな物腰、

そして手際の良さが印象的な方でした。

 バザーの終盤、そこの教会の牧師がヤキトリを買いに来ました。私は小声で尋ねました。
 
「あの人はどういう方なのですか」。牧師は答えました。「彼はうなぎ屋の主人だよ」。

その界隈ではおいしくて有名な店だそうです。

 私は震え上がりました。うなぎ屋といえば炭火です。プロ中のプロに、ど素人の私が

炭火のおこし方を教えていたのです。ああ、孔子に論語、モーセに十戒。穴があったら入り

たい。魚がいたら呑まれたい。しかし、戦慄する私の傍らで、その方は楽しそうにヤキトリ

を焼いておられます。

 うなぎ屋のご主人とはそれきり会うことはありませんでした。けれども、今でもよく覚えて

います。あの方は、未熟な若輩者が教えることにも耳を傾けて、一緒に楽しく仕事をして

くださいました。それだけで、私はとてもうれしかったのです。バザーの準備を少しずつ

始める今日この頃、神さまはいつもあの方の背中を思い出させてくださいます。  
 
        信徒の友2023年10月号(日本キリスト教団出版)  望月麻生師より  
 



 
   

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